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いろんなことをつぶやくDJ番組的なブログ。文章書くことはまだ修行中の身です。


ネット海へ放ったいくつかのボトルメール( Messaga in a bottle )       カテゴリーは工事中です



「魔女のパン」とか「善女のパン」と呼ばれる作品との再会

読書 やわらかめ

 小学生の頃に読んで,ずーっとトラウマ?になってる物語(笑)。

 記憶からストーリーの詳細が抜け落ちて,紐つけられたある種の「切ない」感覚だけがずっと心の中に残り続けていたんです。

 ネットで少し探してみました……そしたら,わりと簡単に見つかりました。O・ヘンリーだったんですね。

 それにしても……なんで捜してみようって思いつかなかったんだろ? これまで。。。

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 漫画でKOBOに出ていたのを買ってみました。実はあとで「やはり文字で書かれてるものにしたほうが良かったなあ」と少しだけ後悔したかも。当時,たしか活字で書かれた文章でこれ読みましたから。

 ブログとか知恵袋とかには,このストーリーの紹介とか主の方々が思われたこととかがいくらでもヒットしてきますが……だいたいの感想ってのは「思ったとおり」のものばかりでした。この話知ってる方なら,なんとなく察しがつきますよね。

 簡単にストーリーを紹介しておくと,以下のような感じです。自分で言うのも何ですが,それこそ浜村淳さんの映画解説ぐらいに「わかりやすく」書いてしまったものでネタバレ注意。

 

街角で小さなパン屋を営む,ミス・マーサ,40歳。

週に2,3度,ひとりの男が固くなった古パンを2個ずつ買っていく。 

その男に興味を持ってしまったマーサ。手の汚れから男が画家だと確信。

男に惹かれ,古パンしか食べられないんだな……と憐憫の情を寄せるマーサ。

水玉ブラウスを着るようになり,美容にいいマルメロの実を摂り始めたマーサ。

おいしいもの食べさせてあげたい……ある日,古パンにバターを挟んであげた。

喜んでくれることを確信し空想して,笑いがこみあげるマーサ。

で……後日,血相を変えて男が店に来る。

「でしゃばり女のお節介ババア!!!!」

男は製図家で,古パンを消しゴムとして常用していた。

完成間近の力作がバターですべて台無しになってしまったのだ。

失意のなか,水玉のブラウスもマルメロの実も投げ捨ててしまったマーサ。

彼女はまた街角の小さなパン屋のおかみさんに戻った。

監修 尾崎秀樹,漫画 村祭まこと「オー・ヘンリー短編集」から筋書を抜粋

 語り口,浜村淳さんってよりは「パーマ大佐」のクマさんの歌詞風味だなこりゃ。

 

 私の読後感……小学生のときにはたぶん泣いたんじゃないかな。どう泣いたかはわからないけれど,内心まさに「号泣」レベルのショックを受けた。で,いまだに抜け出せないほどの切なさがこびりついたままなんです。

 知恵袋にあがっている意見はご多聞にもれず「お節介女の皮肉な結末」を揶揄するようなものばかり。でも……私には「優しさとは何か」ってことを考える上でのバイブルみたいな存在だと思うんです,いまだに。結末はどうであれ,マーサに肩入れしてしまったんですね。物事にはすれ違いというものがいくらでも起こり得る。私の中で悲しすぎる不条理の図式があまりにも切なかった。

 誰も悪くないんだ。うん。誰も悪くない。そう思いてぇ…。

 こんなオッサンになり果てた今,このストーリーのディティールに再会して……うん。やはり胸がぐじぐじと痛む。あの頃と同じだな。

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